【テクニカルレジスタ】レアンドロ・パレデスのプレースタイル分析

アルゼンチンの名門ボカ・ジュニアーズのユース一筋で育ったパレデスは、そのままボカでプロデビューを飾った。

彼の欧州キャリアはイタリアで始まった。キエーボを経由しエンポリ、ローマでプレー。アルゼンチン代表デビューも飾った。

その後、ロシアのゼニト、フランスのパリ・サンジェルマンを経由し、昨季はユベントスへのレンタルで5年ぶりにイタリアに復帰。11月にはワールドカップ優勝メンバーとなっている。

そして今シーズン、400万€の移籍金でローマに加入し、ここまでチームで3番目に多い25試合に出場しており、完全に主力に定着している。

 

パレデスのプレースタイルは、古典的なレジスタのそれ。中央3レーンに常駐し、長短のパスを振り分けて試合を組み立てるのだ。

23-24シーズンのELにおけるパレデスのヒートマップ。中央3レーンにのみヒートマップが分布している。

サイドチェンジによって局面を変えたと思えば、縦パスを入れて攻撃のスイッチを入れる。文字通りの司令塔として機能している。パス関連のスタッツは軒並みチーム内でもトップクラスの数値だ。

彼を際立たせているのは、判断の早さと寄せられたときのボールキープ力。ボールの流れをよどませることがなく、多少の圧力ならいなしてくれる。ボール保持を志向するチームにとっては重要な存在たりえる能力の持ち主だ。

 

一方で、非保持時のふるまいには課題が残る。

相手のCBから、フリーのMFに縦パスが入る場面。
本来、このMFに対してはパレデスがマークにつくべきだった。1列前のペッレグリーニも、ここがフリーだったことに不満を表現している。
その後もパレデスはまったくプレッシャーをかけず、完全フリーで展開することを許している。

ハードなタックルによりカードを多くもらう印象があるパレデスだが、想像以上に淡白な守備が多い。また、カードをもらうにしても事前の準備の不足からくるもったいないものも少なくない。

ポジショニングをサボったために対応が遅れる→ファウル覚悟で無理やり止めに入る→カードをもらう、という流れだ。

そのため、今季ここまで25試合で11枚のイエローカードを提示されているパレデス。これはセリエAトップ、欧州5大リーグでも2位の数字だ。

このように、ストロングポイントがボール保持に、ウィークポイントがボール非保持に偏っているパレデスは、かなりオン・ザ・ボールに偏ったコンダクターに分類できるだろう。

 

その能力を考えると、デロッシ体制への移行は願ってもない吉報だろう。ボール保持に軸を置くチームにおいて、欠かせない司令塔となっている。

チームの心臓の位置に陣取るパレデスのゲームメイクに注目だ。

 

コメントを残す