【ローマのカピターノ】ロレンツォ・ペッレグリーニのプレースタイル分析

9歳でローマのアカデミーに入団して以降ローマ一筋で育ってきたペッレグリーニ。キャリアの序盤にはセンターバックとしてプレーしていたらしい。

その後MFに転向して2015年3月にローマでプロデビューを果たした後、2015年夏にサッスオーロに移籍。加入2年目の16-17に公式戦通算8ゴール7アシストの活躍を見せてローマに買い戻される。

以降再びローマ一筋でプレー、今季で8年目となる。フロレンツィ退団後にはキャプテンに就任し、名実ともにローマを代表するプレーヤーとして活躍している。

 

ペッレグリーニは中盤ならどこでもこなせるユーティリティーなプレーヤーだ。マンチーニ監督時代のイタリア代表では、一時左ウイングを定位置としていたこともある。

様々なポジションをこなせるペッレグリーニだが、最も得意とするのはトップ下もしくは3センターのインサイドハーフだろう。

ペッレグリーニは攻撃の最終局面でクオリティを発揮できるプレーヤーだ。これまでのキャリアで通算60のゴールと54のアシストを記録しており、得点に絡む能力は抜群だ。これを活かすべく、高めのポジションで起用するのがいいのではないだろうか。

FBref.comより、5大リーグのMFと比較したときのペッレグリーニの相対的なスタッツ。ゴールとアシストに関するスタッツが非常に優れており、敵陣ペナルティエリアニアでのボールタッチや縦パスレシーブ、ドリブルなどでも優れた数値を記録している。

ペッレグリーニはダイナミズムを備えたMFだ。上に示した指標でも運ぶドリブル(Progressive Carries)やドリブル突破(Successful Take-Ons)で優れた指標を示している通り、ボールを運びつつパスを散らすようなプレーを得意としている

相手からプレッシャーを受けても1枚剥がしてくれるため、味方からしても楽だろう。

ドリブルをしながらでも精度高いスルーパスを供給できるテクニックも魅力だ。浮き球のふわっとしたパスは出せないが、グラウンダーでも通せるコースを見出してラストパスを供給する。

 

↓ レテギのイタリア代表初ゴールをアシストした場面

 

また、ペッレグリーニは得点が取れるMFである。まずは下の画像を見てもらいたい。

understats.comより、ペッレグリーニのゴールに関してシュートを打った位置をピッチ上にプロットし、期待値の大きさを円の大きさで表現したもの。黄色で囲ったものは直接フリーキックからの得点。

これを見ると、ペッレグリーニのゴールの多くはペナルティエリア内から放ったものであり、ペナルティスポットよりも前のから打ったものも少なくないことがわかる。

なぜこうなっているのかというと、彼はオフ・ザ・ボールの動きでゴール前に侵入し、味方からのラストパスを引き出して決める得点が多くなっているからだ。ここでも彼のダイナミズムが活きている。

ドリブルで運ぶプレーが得意なペッレグリーニだが、自ら持ち込んでの得点は実は少ないのだ。

 

また、ペッレグリーニはプレースキッカーの名手でもある。

キャリア通算で11のPKを決めており、21-22シーズンには直接フリーキックで3ゴールを挙げて話題となった。

またコーナーキックも正確で、彼のアシストはプレースキックからのそれが大きな部分を占めている。

 

さらに、非保持時のボール奪取能力も高い。特にタックル技術はハイレベルで、相手とボールとの間に距離ができたタイミングでボールをつついて奪い去る。スタンディングタックルはもちろん、スライディングタックルも巧みだ。

決して屈強ではないペッレグリーニだが、フィジカルの不足を技術によって補っている。

守備的MFを任されても問題なくこなしてしまうのは、彼の守備能力があってのことだろう。

 

攻守に能力値が高いペッレグリーニ。

欠点を上げるとしたら細かい負傷離脱が非常に多いことだろう。継続性に欠ける点は大きなマイナスポイントだ。

transfermarktより、ペッレグリーニの負傷履歴。こうした細かい離脱がなければ、もっと数字を伸ばしていたはずだ。

また、ペッレグリーニはゴール前でラストパスの受け手となって得点を奪うことが多い。しかし、せっかくドリブルと正確な右足を持っているのだから、もっと積極的にミドルシュートを狙ってもいいような気がする。得点に関する幅を広げれば、より驚異的な選手となれるはずだ。

 

今シーズンのカピターノとしてチームを引っ張ってきたペッレグリーニ。モウリーニョのフットボールよりもデロッシのフットボールとの相性がよく、デロッシ就任後の公式戦9試合で4ゴール3アシストと絶好調だ。

クラブをCL出場権獲得とEL制覇に導き、さらに声価を高めてほしいところだ。

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