【イタリア版イブラ】ジャンルカ・スカマッカのプレースタイル分析

ジャンルカ・スカマッカ

ローマで生まれたスカマッカは、生まれてすぐに父親との縁が切れ、人生のほとんどを母と妹とともに過ごしてきた。

ラツィオ、ローマのユースを経てオランダのPSVで技を磨いたスカマッカ。2017年にサッスオーロに獲得されて再び母国に戻りレンタル生活に励んでいたが、19-20にアスコリで、20-21にジェノアでそれぞれ4ゴールを挙げて2年連続カップ戦得点王に輝き注目を集めた。

そしてようやくサッスオーロのスカッドに加わった21-22、セリエA16ゴールを挙げてブレイクを果たしたのだ。

翌シーズンはウエストハムに加入してプレミアリーグに挑戦するも度重なる負傷もあって不発に終わり、今季はアタランタに活躍の場を移している。

 

スカマッカのベースとなっているのは、優れたフィジカル能力だ。

196cmという長身であるスカマッカは、その右足にとてつもないパワーを秘めている。ゆえに、ミドルシュートが非常に得意なのだ。

 

遠距離からでもゴールの四隅を射抜けるスカマッカは、ボールを持てば積極的にシュートを狙っていく。多少ボールが浮いていても、アクロバティックに枠に収めてくるのは相手にとって脅威だろう。

 

難しい状態からでも強引にシュートを狙っていく割には枠内シュート率が非常に高く、90分あたりの枠内シュート数は今季のセリエAトップだ。21-22にも同スタッツでセリエA6位に入っており、彼のシュート技術の高さがよくわかる。

相手DFが立ちふさがっていても、ひとつ持ち出して角度を変えるによってシュートコースを作りだす。

持ち出してからシュートまでのスピードが非常に速いこと、ワンステップでも正確かつパワフルなシュートを放てることが彼の特長だ。

 

また、彼の右足はパワフルなだけではなく、繊細さも持ち合わせている。

スカマッカは安定したテクニックを有しており、相手が足を出してきたときにかわしたり、味方に正確なパスを供給してアシストしたりといったプレーが可能だ。

相手を抑え込む力強さも有しているスカマッカは、技術とフィジカルが融合した高次元なポストプレーが可能だ。

 

一方、スカマッカは長身ながら空中戦を苦手としている。今季ここまでの空中戦勝率はチームで最下位だ。

落下点の確保やアーリーコンタクトなど、競り合いに関する駆け引きがまだ拙い印象で、せっかくの長身を生かしきれておらずもったいない。今後の成長に期待したいところだ。

ただし、スカマッカはヘディング自体を苦手としているわけではない。これまでのキャリアでヘディングからのゴールはたくさん決めている。ボールをミートする技術や、コースを狙うテクニックなども持ち合わせている。

あくまでも苦手としているのは競り合いの部分であり、ピンポイントでボールが入ってくればしっかり得点に結びつけているのだ。

 

スカマッカには空中戦よりも改善すべきウィークポイントがある。

それは、ムラっ気の激しさだ。過去のシーズンを見ても得点を取る時期と取れない時期があり、その差が激しく固め取りの傾向がある。

ゴール数に呼応してポストプレーの成功率も大きく上下動し、悪い時期には簡単にボールタッチが乱れてしまう傾向にある。

継続してトップパフォーマンスを披露できればセリエAを代表するストライカーとなるべきタレントであることは間違いないだけに、もったいないところだ。

 

フィニッシュタイプは「ミドルフィニッシュ」かつ「頭フィニッシュ」、ポストプレータイプは「背負いポスト」だといえそうだ。長身にパワーとテクニックを兼ね備えており、アクロバットなプレーも見せることからイブラヒモビッチを想起させるプレーヤーだ。

 

冬の悪い時期を越えて、ここにきて量産体制に入っているスカマッカ。直近の公式戦8試合で7ゴール1アシストと絶好調だ。この調子を継続してほしいものだ。

今シーズンが終わった時に何得点を重ねているのか、楽しみだ。

 

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