チェザーレ・カサデイ【セリエA選手詳解】

チェザーレ・カサデイとは何者か

来歴

  • チェルビアというクラブでサッカーをはじめ、チェゼーナのユースでプレーしていたカサデイは、クラブの破産を受けて15歳でインテルプリマヴェーラに加入した。
  • 21-22シーズンにはカンピオナート・プリマヴェーラで優勝。インテルの未来を担う選手として注目を受けたものの、トップチームでのプレーがないままイングランド移籍を決断。チェルシーに移籍し、すぐさまレディング、レスターの2クラブで英2部で武者修行を行った。
  • 2024冬、ポチェッティーノ監督によってチェルシーに呼び戻されプレミアリーグデビューを果たしたものの、なかなか出場機会を掴めず2025冬にトリノに加入。今季で在籍2シーズン目となっている。

 

エピソード

  • 子どもの頃のアイドルはカカーだったそうで、もともとはミラニスタだったという。トリノでの背番号22も、カカーがミラン時代に背負っていたことから選択している。
  • 現役選手の中ではレアル・マドリードのフェデリコ・バルベルデを参考にしているという。
  • イングランドとイタリアの比較を聞かれると、「90分歌い続けるウルトラスが大好き。イングランドではサポーターは歌い続けないので、スタジアムの雰囲気が違うね。個人的にはイタリアの方が好きかな。」
  • 2023年に参加したU-20ワールドカップでは、大会得点王に輝く大活躍。チームとしても準優勝を果たした。
  • 2025年3月シリーズでアッズーリに初招集されたものの、まだ出場は果たしていない。

 

 

プレースタイル分析

ここ数年、セリエAからビッグクラブを経ずにプレミアリーグへ直接移籍する若手選手が多くなっている。チェザーレ・カサデイは、その先駆けと言える存在かもしれない。

インテルプリマヴェーラで主力として活躍しながら、トップチームでのプレーではなくチェルシーへの移籍を選んだ。

若手に出場機会が回ってくることが少ないセリエAのビッグクラブでプレーすることと、出番を得ながら継続的にプレーでき、活躍できなければイタリアに帰ってくるという保険もある国外移籍とを比較すると、後者を選択をする選手がこれから増えてくるかもしれない。

 

さて、カサデイに話を戻そう。

カサデイ非常に得点力が高いMFである。

21-22のカンピオナート・プリマヴェーラでインテルプリマは優勝しているのだが、この時のチーム得点王がこのカサデイ。シーズン14ゴールを挙げている。

さらに、チェルシー移籍後のU-20ワールドカップ2023では大会7試合で7ゴールを挙げてゴールデンブーツ賞(得点王)に輝いている。

 

という経歴が示すように、セントラルMFとしては極めて高い得点力を持っているカサデイ。彼の得点について調べると、ヘディングによるゴールが非常に多いのが特徴的である。

前述の21-22カンピオナート・プリマヴェーラの14ゴールのうち6ゴールがヘディングからの得点、U-20ワールドカップ2023の7ゴールのうち3ゴールはヘディングからの得点である。

 

192cmと長身のカサデイは、キャリア通算の空中戦勝率が70.5%という非常に高い数字を示しており(5節終了時点、FBref.comより)、エアバトルは得意中の得意と言える。

これを活かし、ゴール前に入っていってターゲットになる。チャンスシーンで必ずゴール前に顔を出す運動量も見事で、これがカサデイがボックス・トゥ・ボックスと呼ばれるゆえんとなっている。

セットプレーでも脅威になれることは言うまでもない。

 

この彼の強みに注目したマルコ・バローニは、カサデイをロングボールのターゲットに指名。

最終ラインから彼めがけて長いボールを当てて、そのこぼれ球を拾うことでシンプルに前進することをビルドアップのメインルートとしている。

これはデータにも表れていて、

 

〈FBref.comより、5節終了時点のスタッツ〉

  • 空中戦勝利総数:19(セリエA3位

 

とリーグ屈指の空中戦勝利数となっている。

 

下の動画の場面はカサデイが競り勝ったところから生まれたチャンスシーン。今季のトリノの狙いとする形が出た場面である。

得点こそならなかったが、競り合いの後ゴール前にまで顔を出してくるところがカサデイの強み。ボックス・トゥ・ボックスたるゆえんである。

 

豊富な運動量で敵陣でのプレーに特徴を持つカサデイ。中でも得点力が高く、クロスターゲットとしての性能が高いことから、MF分類マトリックス上の「侵入者」に分類できるプレーヤーだといえるだろう。

 

監督交代の噂が飛び出すなど決してポジティブではないシーズン序盤を送っているトリノ。

タレント力としては上位陣を脅かす台風の目になってもおかしくないクラブだけに、現状は満足いくものではないだろう。

巻き返しのキーマンとして、カサデイには奮闘が求められるところだ。

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