【巧みな巨漢】アルベルト・チェッリのプレースタイル分析

セリエAイチ顔が四角いアルベルト・チェッリは父ダビデと同じパルマユースで育ち、パルマのトップチームでプロデビューしたストライカー。8歳の頃にサッカーを始めてからパルマ一筋だった。

しかし、プロ契約後は一転して様々なクラブを転々とする日々を送る。16歳でプロデビューしてから今年でプロキャリア12年目だが、今冬加入したエンポリで8クラブ目である。移籍した回数だけで見れば10回目だ。

ユベントスが保有権を持っていた時期もあったが、スカッドに加えられたことはなし。セリエBとセリエAを往復しながらのキャリアとなっている。

 

194cm・91kgという巨漢ストライカーであるチェッリは、そのフィジカルを活かして相手との競り合いを制しながら押し込むフィニッシュを得意としている。典型的な「頭フィニッシュ」である。

transfermarktより、チェッリのゴールに関するスタッツ。オープンプレーからの得点のうち、実に3分の2がヘディングから奪ったものである。

 

↓ 空中戦の強さを見せた場面。

 

このように競り合いに関して自信を持つチェッリだが、にもかかわらずマークを外す動き(スマルカメント)にも優れているのが特長だ。

チェッリは前向きにゴール前に入っていくとき、ほとんどの場面でワンフェイク入れて相手のDFに揺さぶりをかける。先ほどの動画の場面でも、ワンフェイク入れてから競り合っていることがわかるだろう。

空中戦に強い選手は得てしてスマルカメントを苦手とする、もしくはやらないものだが、チェッリはここをしっかりとやっている点で好感度が高い。インテルやローマで活躍したエディン・ジェコを想起させる。

機動力が非常に低いためゴール前に入っていく時間が必要になるものの、ピンポイントでボールが入ってくれば強さを発揮してくれるのがチェッリだ。

 

↓ ワンフェイク入れてフリーになってから右足で決めた場面。

 

さらにジェコに通じるのが、ポストプレー面だ。長身で頑強なチェッリだが、ポストプレーではダイレクトでの落としを選択することがほとんどだ。体を張ってボールをキープし時間を作ったり、強引に突破したりといったプレーはほとんどしない。代わりに、味方との連携力に優れているのだ。

近寄ってきた味方の勢いを殺さないように気を遣ったパスコースを選択できるのもGOOD。テクニックと戦術眼が光る。

タイミングのいい動きでルペルトからの縦パスを引き出した場面。
相手からのコンタクトを受ける前にカンビアーギへのダイレクトの落としを選択した。そのままカンビアーギがドリブルで仕掛けられる形でパスを渡している。

 

さらに、守備に対しても献身的。何度も追い回すほどの機動力はないものの、自分のエリア内にボールが入ってきたときには必ずと言っていいほどボールを奪おうとアクションを起こすのだ。

 

ゴール前に入っていくのに時間がかかる点、味方との連携力に優れる点を勘案するとボール保持型のチームのストライカーに適任なのではないだろうか。

しかしながら、これまでのキャリアはカウンターを武器とするプロビンチャで過ごしてきたチェッリ。今季のエンポリもまさにそうだ。ここのかみ合わせの悪さが、セリエAでの得点数の少なさにつながっているように感じる。

27歳とこれからキャリアの全盛期を迎えるべき年齢に差し掛かる。

個人的に今回の分析で好きになった選手なので、どこかで爆発してほしいものだ。

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