
ナポリ出身のペッツェッラは、パレルモのユースで育ちプロデビューを果たした。当時の監督はジュゼッペ・イアキーニである。
その後はウディネーゼ、ジェノア、パルマ、アタランタ、レッチェ、そしてエンポリとキャリアを通して7つのクラブを渡り歩いてきた。ここ4シーズンはすべて異なるクラブでプレーしているという渡り鳥っぷりである。 パルマ時代にはラツィオやミランなどビッグクラブ移籍もうわさされたが、結局はプロビンチャを渡り歩くキャリアを過ごしている。
ロベルト・カルロスやコラロフを手本にしていると語るペッツェッラ。その言葉通り、クロスボールには自信を持つ。データを見てみても、クロスボールの成功数に関してはチーム内でもトップクラスの数値となっている。
しかしながら、それ以上にペッツェッラの武器となっているのがドリブルだ。プレスに出てきた相手の逆をとって持ち出し、1枚剥がす能力が高い。後方でボールを持った時に、パスではなくドリブルで状況を打開する場面が多いことは象徴的だ。
クロスボール成功数の多さにもドリブルのうまさが寄与している。アウトサイド高い位置でボールと持った時のペッツェッラは、縦に仕掛けながら相手のマークをずらし、それによって生まれたコースからクロスボールを通すのが非常にうまい。ドリブルを組み合わせられるクロッサーは(特にサイドバックでは)実は少ないのだ。
こうした特性から、低い位置からのドリブルが得意な「運び屋SB」か、ハイエリアで輝く「クロッサーSB」か迷わしいところだが、今回は「運び屋SB」として分類した。理由は後述する。
非保持に目を向ければ、フィジカルの強さと堅実なポジショニングが光る。 185cm・81㎏とサイドバックとしては大柄なペッツェッラは、コンタクトプレー・空中戦ともに得意としている。
奪う局面では、粘着質なマークで相手との距離を詰めながらタイミングを見てタックルを仕掛けてボールを奪う。 守る局面ではCBの背後をしっかりとカバー、クロスボールが上がってきても得意の空中戦で跳ね返す。実質的には第3のCBとして機能できる資質を持っている。
↓ シュートブロックシーン
それでは、ペッツェッラの弱みは何なのか。それはズバリ機動力だ。 保持時においては、1列前のウイングのサポートが遅れる場面が散見される。また、ランニングのコース取りも不正確だ。自身がボールを持った時には輝くものの、オフ・ザ・ボールに課題を残しているといえる。
アウトサイド高い位置までペッツェッラが上がっていく時間をチームが作れるならばクロッサーSBとして機能し得るのだが、前線へ上がっていくのが遅いペッツェッラは攻撃開始時のポジションが低くなりがちだ。このため、今回は「運び屋SB」として分類した。
非保持時に目を向ければ、インターセプトの少なさが弱みと言える。機動力がないため、裏を取られないことを最優先とし、ボールが相手に入ってから勝負するスタイルをとっているのだ。
こうした強み・弱みを総合的に勘案すると、筆者は3バックのサイド、いわゆるHVがペッツェッラの最適なポジションはなのではないかと考えている。
今シーズン開幕当初はスタメンだったペッツェッラだが、負傷離脱によっていまだ出場試合数は12試合にとどまっている。ニコラ新体制となった現チームで再び定位置を奪取できるか注目だ。