
スティーブン・シュペンディはアルバニア人の両親のもと、イタリアで生まれ育った。
サンマリノのアカデミーを経てチェゼーナのユースに加わった彼は、21-22のプリマヴェーラ2(2部)で20試合23ゴールを挙げて得点王に輝く(チームは2部初優勝)。同シーズン中にプロデビューを済ませると、翌22-23シーズンにはセリエCで27試合12ゴールと活躍した。
これに目をつけていたのが若手育成に定評のあるエンポリで、24-25シーズン終了までの2年レンタルてシュペンディを獲得して現在に至っている。
ちなみに、スティーブンは双子であり、兄のクリスティアン・シュペンディもFWとしてプレーするストライカー。スティーブンが抜けたチェゼーナでプレーしている。
クリスティアンもまた将来有望で、セリエC32節終了時点で24試合20ゴールと昨年のスティーブンを上回るペースで得点を量産中。そう遠くない将来にセリエAで名前を聞くことになりそうだ。
シュペンディは非常に広範囲に動くダイナミックなFWだ。

上のヒートマップを見ればわかるように、ピッチの広いエリアにでボールに絡んでいることがわかる。
181cm・74kgとフィジカル的に屈強なわけでもなければ長身なわけでもないシュペンディは、広く動き回りながら相手のディフェンダーにつかまらないようにしてボールを受けるプレースタイルを確立したのだろう。
ポストプレーは「ダイナミックポスト」に分類できるだろう。
ここまではカプートと同様だ。 両者の違いは、ボールを受けた後のプレー選択にある。カプートは味方を活かすべくシンプルにボールをさばくのに対し、シュペンディはボールを持ったところから積極的に仕掛けていくのだ。
↓ シュペンディのプレー集
上のプレー集を見ると、シュペンディがボールを受けたあとの第一選択肢がドリブルであるということがよくわかるのではないだろうか。
自ら持ち込んでフィニッシュまで完結させるのがシュペンディのスタイルなのだ。
しかしながら、前述のようにシュペンディはフィジカル的に特別なものを持っているわけではない。セリエCまでなら相手DFを突破できていたかもしれないが、フィジカル的なベースが格段に上がるセリエAの舞台では、シュペンディはなかなか持ち前の突破力を発揮できていない。
相手をぶっちぎるようなスピードも、強引にこじ開けるパワーも持っていないため、現在のプレースタイルを変更しなければ行き詰まる可能性が高いのではないだろうか。
あるいは、ポジション変更も解決策になるかもしれない。サイドに回ってもプレーできるのがシュペンディの強み。ならば、サイドをベースポジションにして適宜インサイドに入り込み、ドリブルで仕掛けつつクオリティを発揮するのもひとつの策だろう。
いずれにしても、現状のままではブレイクを果たせるか微妙、というのが正直なところだ。とはいえまだ20歳になったばかり。シュペンディの今後の動向を注視したい。