【ゴリおじ】ダビデ・ザッパコスタのプレースタイル分析

ダビデ・ザッパコスタ

ザッパコスタは、イタリア4部相当のリーグに所属していたイソラ・リリというクラブでプロデビュー、そこからイタリア代表にまで上り詰めた苦労人だ。

2011年夏に3部所属のアヴェッリーノに加入すると、12-13にクラブのセリエB昇格に貢献。13-14にも継続して活躍し、セリエB屈指のウインガーとして注目された。

そう、キャリア初期のザッパコスタはウインガーであった。彼がサイドバックとしてプレーし始めたのは、アタランタに加入してからだ。

サイドバックとして評価を高めたザッパコスタは、その後トリノ、チェルシー、ローマ、ジェノアを渡り歩いた。そして2021年夏、アタランタに帰還して現在に至っている。

 

ザッパコスタのプレーに通底しているのは、アグレッシブな姿勢だ。

特にボール保持時には強気の仕掛けが際立つ。サイドバックながらドリブルに関するスタッツでチーム内でもトップクラスの数字をたたき出しており、運ぶドリブル、仕掛けるドリブルの両方に対して積極的にトライしている。

さらに、ザッパコスタは元ウインガーなだけあって、ドリブルで仕掛けてからシュートにまでつなげる意識が強い。事実、チームで4番目に多いシュート数をたたき出している。

過去4シーズンのスタッツを見てみると、うち3シーズンで得点数がアシスト数を上回る。点が取れるサイドバックとして鳴らしているわけだ。

understat.comより、ザッパコスタのゴールに関してシュートを打った位置をピッチ上にプロットし、期待値の大きさを円の大きさで表現したもの。

上の図を見てみると、ザッパコスタのゴールのほとんどが期待値が小さいものであることが特徴的だ。ペナルティエリア外からのシュートも多い。

ザッパコスタが最も得意とするのは、アウトサイドでボールを受け、そこからピッチを横断するようにカットインし、コントロールショットでゴールの四隅を射抜くというものだ。

まさにウイング顔負けのカットインシューターというわけだ。サイドバックでこれをできる選手はそうそういない。ゴラッソ製造機である。

 

また、シンプルなコントロールショットも得意技。そのフィニッシュセンスは元ウインガーであることを納得させてくれる。

 

右サイドで起用されることが多いザッパコスタだが、右利きのカットインシューターであるという特性ゆえに左サイドで起用された方が怖さが出る印象だ。

右サイドで起用されたときには、縦への推進力とクロスボールでチームに貢献する。

もともとはクロスボールは苦手項目だった印象だが、年々改善中。彼のクロスから生まれるチャンスも多くなっている。

 

このように、攻撃の最終局面での貢献度が高いザッパコスタ。一方で、ビルドアップでの貢献度は高いとは言えない。

ビルドアップへの参加は限定的で、早い段階で高い位置をとることが多い。それは、彼が攻撃を操る技術と戦術眼を持っていないからだ。司令塔としての素養には恵まれていないと言っていい。

また、ポジショニングの柔軟性もあまりない。インサイドに侵入して相手を幻惑したり、オフ・ザ・ボールのランニングでチャンネルを突いたりと言ったセンスは持ち合わせていないのだ。

FBref.comより、今季のザッパコスタのヒートマップ。アウトサイドレーンにのみヒートマップが分布しているのが特徴的だ。

 

高いエリアで仕掛けとフィニッシュで貢献する、ウインガー型サイドバックと言えるザッパコスタ。クロスよりもドリブルを得意とすることから、「ドリブラーSB」に分類できるだろう。

 

アタランタ復帰後は継続して定位置を確保しているザッパコスタ。いまやチームに欠かせないひとりに成長している。

アタランタには得点が取れるサイドバックが多く在籍してきたが、そんな中でもゴールセンスは一級品。アタランタの試合では、彼の右足に要注意だ。

 

 

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