【巨漢クロッサー】マッテオ・ルッジェーリのぷプレースタイル分析

マッテオ・ルッジェーリ

9歳でアタランタの下部組織に加入して以降アタランタ一筋で育ってきたルッジェーリ。

20-21シーズンにトップチームデビューを果たすと、21-22シーズンにはサレルニターナにレンタルに出されて武者修行に励んだ。

22-23にはアタランタに戻ったものの、スタメン出場は8試合と出番の確保に苦しんだ。

翌季は環境を変えないと厳しい状況が続くと思われたが、今季は開幕から継続してスタメン出場を続けており、ここまでチームで3位タイとなるリーグ戦27試合出場を果たしている。

 

ルッジェーリ最大の武器がクロスボールだ。

左利きのルッジェーリは、高精度のキックを装備している。これを活かし、左サイド高い位置でボールを持てば積極的に放り込んでチャンスメイクしていく。

彼が優れているのは、目の前に相手がいてもそれを打開してクロスボールを送り込めることだ。

といってもドリブルでかわすわけではない。ひとつ前に持ち出して角度をズラし、空いたコースからクロスを通すのだ。

このズラしてからクロスを上げるまでのスピードが非常に速いがために、相手は対応に間に合わないのだ。ずらしてからのワンステップで鋭くかつ正確なボールを蹴れる選手はそういるものではない。

 

精度の高いキックを持つルッジェーリは、コーナーキッカーも任されている。

アウトサイドレーンからチャンスを作り出す飛び道具として機能しているのだ。

ハイエリアからでもチャンスを作る能力が高く、「クロッサーSB」に分類できるだろう。

SofaScoreより、今季のルッジェーリのヒートマップ。敵陣に行くほどアウトサイドでのプレーが多くなっていること、ペナルティエリアの高さでもヒートマップが分布しているのが特徴的。ハイエリアかつアウトサイドを得意とすることがよくわかる。

 

さらに、ルッジェーリはフィジカルを活かした対人守備にも自信を持つ。

187cm・79kgとサイドバックとしては大型なルッジェーリは、対面のアタッカーに対してしつこいチェイスをかけて、自由を奪う。

しっかりと距離を詰めているため、パスブロックの数が多くなっている。今季ここまでチーム2位の数字だ。

さらに、相手がドリブルで仕掛けてくればタイミングを合わせて体を入れ、クリーンにボールを奪いきる能力も高い

長身を生かした空中戦も魅力で、地空ともに対人守備が強いと評価できるだろう。

 

さらに、危機察知能力が高いルッジェーリはカバーリングも得意。センターバックが裏を取られたときに戻ってきたルッジェーリがボールを奪う場面は多い。

守備面でも大きな貢献が見込める、堅実なサイドバックだといえるだろう。

 

攻守ともにストロングポイントを持つルッジェーリだが、課題も持っている。

ひとつは後方からの組み立ての貢献度が高くないことだ。

特に目立つのはプレス耐性の低さ。相手からの圧力を感じるとあわててしまい、パス精度が落ちたり、相手の動きが見えないままにパスを出してインターセプトされる場面が散見される。

相手からの圧力を受けてバックパスをしようとするルッジェーリ。
味方の動きを把握できておらず、パスがずれた。
相手にボールを奪われ、被カウンターとなった。

せっかくパス精度が高いのだから、戦術眼やプレス耐性などを向上させればビルドアップでも大きな貢献を果たせるはず。現状のままではもったいないだろう。

後天的に伸ばせる分野だけに、今後の成長に期待したい。

 

また、ルッジェーリは足元に自信があるゆえに、裏へのランニングを怠りがちだ。足元にボールを引き出そうと足を止めていることが多い。

ランニングのタイミングやコース取りなどを覚えて実行できれば、より相手にとって対応困難なサイドバックになれるはず。ここも今後の成長に期待したい部分だ。

 

高精度のクロスボールと堅実な対人守備という二面性を持つルッジェーリ。まだ21歳で伸びしろも残していることから、今後アッズーリでの活躍も見込めるのではないだろうか。

ライバルとなるであろうディマルコにも劣らぬ左足を持っていると思う。その他の能力を伸ばして、ぜひアッズーリの一員となってほしいところだ。

 

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