フランシスコ・コンセイソン【プレースタイル詳解】

ミランの監督、セルジオ・コンセイソンを父に持つフランシスコ・コンセイソン。ポルトからのレンタルという形で今季からユベントスに加入している。

170cmとサッカー選手としては小柄なコンセイソンだけど、その小柄さは彼の武器。抜群のアジリティと加速性能で相手の間をすり抜けていく、非常にクイックなドリブラーだ。

ボールを持ったらとにかく相手と正対し、仕掛けていく。その積極性はスタッツによく表れている。

FBref.comによれば、90分あたりのドリブル突破試行数は5.55。これは異常な外れ値だ。1000分以上に出場した選手の中ではセリエA3位に入る。

 

〈FBref.comより、32節終了時点での「90分あたりドリブル突破試行数」を比較〉

  1.  5.55 コンセイソン
  2.  3.99 ユルディズ
  3.  3.46 ムバングラ
  4.  2.48 ゴンザレス
  5.  2.00 ウェア

→ユーベの他のウインガーたちと比較しても、コンセイソンのとびぬけ方は異常だ。

 

コンセイソンのドリブルは細かいボールタッチで相手の間を華麗に抜けていくようなスタイルではない。タイミングを外した持ち出しとそこからの急激な加速で相手を置き去りにする、直線的なドリブルが得意。「切り裂く」というワードがしっくりくるそれだ。

有名な選手でいえば、エデン・アザールに似ていると思う。

 

その急加速するタイミングを読まれないための細かいフェイクこそ彼の真髄。これにより相手の足を完全に止めることで飛び込ませないのがコンセイソンの憎いところ。うまく相手の足を止めてじりじりと自分が勝負できるスペースに引きずり込んでいくのだ。

コンセイソンが仕掛けの目安にしているのはペナルティエリアに入った直後だと思う。だから、自身がペナルティエリアに入るまでフェイクを入れながらじりじりと相手を押し下げていく。これは、スタッツにもよく表れている。

 

〈FBref.comより、32節終了時点でのスタッツ〉

  • キャリーによるペナルティエリア侵入数:45(セリエA3位

 

コンセイソンへの対応がさらに難しいのは、彼が仕掛けを匂わせながらそのままクロスを上げてくるところ。

足元にボールを置き、いかにもそこから持ち出して急加速してきそうに見せかけながら、ボールをすくい上げるようにしてクロスを放ってくる。

前述のように、コンセイソンに正対されると相手は飛び込めない。だから、コンセイソンは相手に邪魔されることなくクロスを上げられる。

このドリブルとクロスのダブルパンチにより、コンセイソンはセリエA屈指のチャンスメーカーとなっているのだ。

 

〈FBref.comより、32節終了時点でのスタッツ〉

  • 90分あたりアシスト期待値:0.36(セリエAトップ

 

まだ22歳と若いコンセイソンだけど、WG分類マトリックス上の「クイックネスドリブラー」の第一人者と称して問題ないレベルにあるだろう。

さらに得点に関与する頻度を上げられれば、ワールドクラスの領域が見えてくる。

そこに向けて気がかりなのは、細かい負傷離脱の多さだ。今季だけでケガにより毎シーズン負傷離脱によって10試合前後の試合を欠場している。

transfermarktより、コンセイソンの負傷による欠場試合数。

 

プレースタイル的にもフィジカルコンディションが整わなければ最大限のパフォーマンスを発揮できない系統のプレーヤーだけに、今後ケガによりキャリアに傷がつかなければいいが。

逆に言えば、シーズン通して安定して試合に出場できれば、おのずとスタッツも伸びていくのではないだろうか。

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