リッカルド・オルソリーニ【セリエA選手詳解】

リッカルド・オルソリーニとは何者か

来歴

  • 7歳でアスコリのユースチームに加入したオルソリーニは、そのままカテゴリーを上げていき、18歳のときにセリエBでデビューを果たした。
  • 16-17セリエBで8ゴール6アシストと活躍したオルソリーニ。ユベントスが彼を獲得し、すぐさまアタランタにレンタルで放出したが、なかなか出番に恵まれず、わずか半年でレンタル先をボローニャに変更することとなった。
  • これ以降はボローニャ一筋。22-23から3シーズン連続2桁得点中で、リーグを代表するアタッカーに成長したと言っていい。昨季は15ゴール5アシストで、キャリアハイの数値を残すなど全盛期を謳歌している。

 

エピソード

  • 友達とビーチサッカーでバイシクルキックの練習をしていたところをアスコリのスカウトに発見され、入団依頼を父が快諾したことで8歳でアスコリユースに入団したオルソリーニ。サッカーを始めた当初はストライカーとしてプレーしていたという。
  • 毎日50〜60km先のアスコリまで通ってプレーしたオルソリーニ。送迎してくれた父に感謝していると話す。
  • サッカーボールで地元ロテッラのあらゆるものを壊したという。花瓶、ベンチ、シャッター、選挙ポスター、ショーウィンドウ…パワフルさは幼少期からのようだ。
  • 愛称は「Olsonaldo」。フリーキックの際、両足を広げる構えがクリスティアーノ・ロナウドを想起させることからついた。
  • 滅多に外出しないそうで、週に1、2回親しい友人やチームメイトと外食する程度。家にいてリラックスするのが好きだそう。
  • 一方で新しい場所を散策するのは好きだそうで、イタリア代表の一員としてチームメイトがニューヨークでイタリア料理を食べに出る中、ひとりでマンハッタンを散策したという。
  • 近年進境著しいボローニャについて、その強さの秘訣を「団結力、コンパクトネス、そして(いい意味で)サッカーを軽く捉えていること」と語る。

 

 

プレースタイル分析

そのリーグを見ている人なら絶対知ってるけど、そのリーグを見ない人にはよく知られていない、場合によっては名前も知られていない。そんな中堅クラブの名物選手っているよね。

セリエAにおいては、オルソリーニとかこういう選手としていい線いってるんじゃないだろうか(いまやボローニャが中堅クラブかどうかの議論はさておき)。

 

セリエAを見ている人はみんな知っている。オルソリーニはリーグを代表するアタッカーのひとりであると。

22-23から3シーズン連続2桁得点中で、昨季は公式戦通算17ゴールとキャリアハイを更新。25-26も7節終了時点ですでに5ゴールで得点ランクトップ。ウインガーとしての得点能力はリーグ随一である。

オルソリーニの武器は何といっても左足から放つロケットシュート。ずんぐりとした体格から見るからにパワー系だが、その見た目通り強烈なシュートで四隅を射抜く。

精度も十二分で、シュートを打たれるだけで怖い選手である。

 

この左足を最大限生かすべく、オルソリーニは右サイドで起用される。

カットインしながらゴールを強襲するのが彼の最も得意とする形。またぎフェイントやボディフェイクを入れながら相手の足を止め、シュートコースを作り出してからフィニッシュに持っていく一連の流れはセリエクラスタにはおなじみの光景である。

 

さらに、オルソリーニはカットインを見せながらの縦突破にも磨きをかけている。

強烈なキックを蹴れるのは右足も同じで、ペナルティエリア内で受ければそのまま右足でフィニッシュに持っていく場面も見受けられる。

この択があるからこそ、カットインもより生きてくる。

 

このように、カットインからのフィニッシュで相手の脅威となるオルソリーニ。だが、それ一本だけでこんなに得点を量産できるわけではない。

オルソリーニは大外で足元にボールを引き出すことだけにこだわっているわけではない。むしろ、ハーフスペースに侵入してきて、そこから相手CB裏のスペースをダイアゴナルにアタックしたり、対面のSBの死角から逆サイドからのクロスに合わせたりと言ったラストパスの受け手としても極めて質の高いアタッカーなのである。

ここは見逃されがちだけど、オルソリーニを理解する上で欠かせない部分だろう。

こちら、オルソリーニの得点に関してシュートを打った位置をピッチ上にプロットし、期待値の大きさを円で表したもの。ゴールエリア内から放った期待値の大きいシュートが多いことがわかる。このエリアでフリーになってシュートを打っていることの証拠だ。

 

ガッチリとした体格のオルソリーニは、相手を背負ってのポストプレーで起点づくりにも大きな貢献を果たしてくれる

SBからの縦パスがメインの進軍ルートになっているボローニャにあって、彼のポストマンとしての能力の高さは重宝しまくっている。

下の動画では、オルソリーニのポストプレーが起点となって得点が生まれている。こういう雑なボールを背負ってなおかつ反転してしまえるパワーは彼の大きな武器だ。

 

一方で彼の苦手項目についても触れておこう。引いた相手ブロックを切り崩すような細かいタッチのドリブル、大外からの高精度クロスと言ったプレーは得意とはしていない。そのため、引いた相手を前にすると存在感が希薄になり勝ち。今季も3節ミラン戦ではまんまとアッレグリの罠にはまった。

オープンなスペースで前を向き、ゴールに対して仕掛けたときに最大の脅威となるのがオルソリーニ。縦に速い攻撃を志向し、前線のアタッカーにスペースが提供されやすいイタリアーノ政権になってから得点を量産しているのは決して偶然ではない。

チャンスメーカーとしては際立ったレベルにはなく、極めてフィニッシャー色が強いのが彼の特長。WG分類マトリックス上でも、かなりフィニッシャーに寄った位置にプロットしておきたい。

チーム戦術との相性の良さも手伝って今やリーグを代表するアタッカーに成熟したオルソリーニ。ボローニャが上位陣を脅かす存在に成長するのと同じくして成長曲線を描いてきた、クラブの象徴であるといえる。

今がまさにキャリアの絶頂期。クラブをさらなる高みに導き、アッズーリでの存在感も高めていってもらいたいものだ。

 

コメントを残す